2010/05/03
五月四日 寺山修司命日

昨日は開かれた稽古場。Hでの個人稽古。徹底的に指導した。あたしも役者なので、できれば教える立場は避けて通りたい企業秘密や伝えきれないこともある。
が、今、あたしはHでの若さと役者の素質を伸ばしたい。
参加者が複数の時にはできない訓練をする。発声強化から感情、シーン作りまで。
開かれた稽古場後に草迷宮の稽古場に行く。今日から参加の新派の河合盛恵さんの芝居のあれこれの話に手を打ちながら笑い転げる。
昨日の午後は井の頭公園のほとりで秋のピンター、打ち合わせ。今度は出演と制作なので、俄然ノリノリのあたしだ。しっかりした公演にしたいと想うので、早くから動き出したい。
寺山さんの死んだ日のこと、忘れない。あの時の想いは連綿と時に乗り、あたしの寺山修司はあたしの中で太い太い根っこを張り続けている。
草迷宮はどこからどこまでが鏡花で、理生さんで、寺山さんの言葉なのか、渾然一体の美なのだ。
あたしが嫌いなものは、アングラ風なこと、アングラの意味も知らずに、アングラの精神も持たずに振りをするな。今、あたしは演出の想いだけを信じている。いつ、テーブルをひっくり返すかわからない。
それが、あたしの寺山修司の言霊への愛情表現だ。
今年もお墓参りにいく。
相方には全然理解されないけれど、もう、いい。
心を静かにできるひとときを、あたし自身で抱きしめる。