2011/01/10
吐きだしたいこと山ほどあるけど、稽古始めもはじまりよしで。

月曜日は開かれた稽古場の稽古始めだった。役者それぞれの心のどこかに「今年もがんばろう」という気持ちがある。4名の参加者、2名の見学で開始。
初参加もあり、新年ということもあり、しつこいけれど、稽古の在り方を話す。ほんの少し。後は心身でわかっていくしかないのが稽古の繰り返しだと想う。ま ず「歩く」のバリエーションの課題。歩くから、会話そして、歩く。音入り。音や共演者、空間に敏感に反応できること。声。M本、ひとつのことに集中すると 気持ちが抜ける。Mケル、随分切り替えがシャープになってきたが、声が弱い。初参加Mな。歩き、声、さてどう鍛えていくか。歩くを様式にする、会話、歩 く。様式にする、ということをまずMなに教える。Y子参加。沈黙を入れる。言葉を受け渡している時より、この沈黙の時間が好きだ。案外、観客という存在に とってもそうなのかもしれないと想うので、言葉のない時間を鍛えているのだ。繰り返すうちにいい空間が産まれてくるが、まだまだ。アドバイスをして、さら に様式を整え、感情の交換。感情を高揚させていくことを課題とし、身体表現への変化まで。Y子、声を言えば、声を飛ばせるようになってきた。M本は課題を 確実にこなせる力が欲しい。Mなさんは感性はとても輝くものがあるが、それだけでは役者ではない。感性のいい人はいくらでもいる。さらにそれをどう伝え て、どう表現にしていくか、というところがこれからの訓練なのだ。
続いて、愛情表現。距離を離し、愛情を交換する。想像の中の相手から有対象に変えていくまで。身体を縛ることで、心の蠢きがよく見える。心の蠢きを身体表 現にする。Y子、M本の身体表現はよかったが、一番心が動いていたのはMなさんだった。どちらも大事なこと。一長一短ではだめだ。
男と女の風景。二組同時多発。諍いと別れ。感情の違いを明確にする。相手を変えて2連発。ダメだし。
1組ずつ、さらにシーンに創ってみる。Y子とM本、やはりふたりの会話以外の沈黙がとてもよかった。黙っていても気持ちが動いているシーンは劇的だという こと。Mケル、Mなのシーンに、Mケルの激高が見えてよかった。いかんせん、言葉で埋め合うので、薄い。Mなにアドバイスし、再度繰り返してみる。劇的に 進めるコツ。その理由がはっきり理由になれば、観客は信じることが叶うのだ。
でも、全体として激しくないので、よくある風景に終わってしまった。ぞっとしたり、ドキドキしたり、そんなシーンが観たいのだ。
歩きからの煽り30連発を余りに稽古場が寒いので、走りからの煽りに変えてみる。声が弱い。感情が伝わってこない。それぞれによいものは感じるが、伝わら なければ何もない。今回の稽古は順番に感情があがるように組み立てていたのだが、その時間の中での心のアイドリングが足りていないと想うのだ。
うまくなんてやらなくてもいい。激しく、強く、はっきりと、心が観たい。
躍動する心と身体が観たいのだな。
過呼吸になるような、そんな稽古をしていきたい。涙が溢れてとまらなくなり、最後は皆がなきじゃくりながら、しゃっくりするような、そんな稽古場にしてい きたい。
最後は恒例相関図。綺麗事、いらないや。
というわけで、今年も始動した。