2011/02/07
頭で考えるなと言い続け、頭で考えなきゃだめだと言われた今週

さてさて。月曜日、開かれた稽古場。感情を動かす稽古をジャスト2時間続ける。参加者2名だったので、細かいダメだしやアドバイスや繰り返しもできたの で、特に稽古詳細は書かないが、Y子の殻がしだいに次第にヒビが入り始めて、繰り返した「謝罪」では口から言葉が次々に溢れてきた。それでいいのだ。それ を覚えておくこと。こういう稽古は反応あってのもの、マイケルの聞く力が育ち、彼独特のリズムがY子の感情の襞を揺らしてくれた。妹 13歳を妊娠させた ので、お姉さん、中絶するお金を貸して。これを飄々とやりきってしまうマイケルの感性が大好き。嫌みのないキャラクターである。
音とともにやった「殺す」シーン創り。2作品。集中したマイケルの作品は胸を打った。Y子は中身が埋まり始めるまでの助走が長すぎるが、後半の身体表現は よかった。感情がスパークする瞬間に殺しがきたので、劇的に近づく。そのあとの振りについてアドバイスした。
今回の相関図は思わずこちらがもらい泣きした。二人ともよかったね。
頭で考えるなと開かれた稽古場では言い続けていく。
 
そして、木曜日はピンター研究会。脳みそ使うのはいやよと先生にコメントやらメールやらしておいたので、功を奏したか、「頭を使うのが嫌いだとか」と言っ て貰え、それにのって、まずは戯曲を読ませていただける。その後、話し合いをして、再度読ませていただける。ここまでは愉しかった。その後はまた他の方が 読んだ戯曲を分析。そこで「理屈がなければだめ」と言われ、怪気炎あげて反論オブジェクション。ぐふふ、理屈はいやん。そこにある背景とか目的とか理由と かはそれはやっぱり必要だけど、頭で考えるものではない、とあたしの中のたくさんのあたし達が暴れ出す。熱、音などと言葉、音声遊びをしていたら、横の新 見ちゃんにケラケラ笑われる。もちろんアホの子の顔をしているわけではなく、どうにも苦手なのだよね。でも、苦手と言って放り出しもせず、頑張って沢山考 えてきたよ。
帰り、脳みそが疲れるなあと想いつつ、ああ、またブラック&ホワイト演れなかったわんとごちながら、映画でも観ようとバウスシアターへ行く。
以前から大好きな西原理恵子さんの実話映画、「毎日かあさん」ご主人との壮絶な半生については、亡きご主人の著書を以前読んでいた。久しぶりのひとりで映 画だ。
え、なにこれ、と想いながら、エンドロールまで。これはなんだろう。つまらない映画だった。やっぱり、人生も芝居も理屈じゃないわな。と想った。
何の収穫もない映画でガッカリだった。娘の塾終わりを待ちながら、パチンコ。1000円で揃う。一箱溜まったところで娘が帰ってきたので、やめる。このほ んの短いパチンコの間に7年ぶりの友達に逢う。もちろん、パチンコ屋さんで。揃いそうにジャンジャン回っていたので、「またね」と彼に手を振る。あ、 しまった、名刺くらい渡すんだったわ。と立ち上がるとまた彼に会い、無事名刺を渡せた。確かなことは、毎週の稽古が続く時は、あたしの魔力は確実に上がっ ているということだ。そうそう、彼はおない年の友人たちとあの頃起ち上げた劇団をまだ続けているそうで、嬉しかった。
48BLUES
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