2011/06/20
観客を意識するために 開かれた稽古場の向かう先

稽古ばかりして舞台に立たずにどうなのよ、と言われることもあるけれど、あたしは毎回の稽古では観客を意識することにしている。参加の役者たちにもクチを酸っぱくしてそれを言い続けている。
月曜日の開かれた稽古場は、観客への意識を強くしていこうと決めた。上演を想定した一連の流れで稽古を組み立てていこうと考えて、実行し始めた。
前回は途中で途切れてしまったが、今回は最後まで貫くことができた。
しばらくこうした作品創りを役者さんたちと続けてみたい。今回もM本に関しては、かなりハードではあっただろうが、完成度の高いものが仕上がったのではないかと好感触。ただ、共存するという原点を見つめれば、Mケルの更なる集中とレベルアップをしたい。
あたしの創る芝居はアングラ芝居かもしれない。ただ、その根底にはリアリズムと様式と笑いを組み込んでいきたい。
今回、アングラにおける笑いを1本創ってみた。役者の細かい力量が必要だという結果。まず、笑えるようになってほしい。有声化された笑いは、役者に必要なテクニックだ。
今回の「抉る」という小品はなかなかよかった。抉られていく態を連続することで繋げてみた。
他に「叫び」「奇妙な部屋」「笑い」
何かを表現しようとするのではなく、それが結果として表現になるということを
あたしは目指している。
近い将来、稽古場作品を開いてどなたにでも観ていただきたいと想っている。
1時間50分、観客を掴めるような、そんな稽古がしたい。
これまでは音源をあたしに渡し、デッキから音だしをしていたDさんが「これはインプロだな」と始めて言った。そういうこと。