2011/07/11
開かれた稽古場作品 「不愉快という闘い」

昨日は秋の公演ハロルド・ピンター連続上演10「部屋」「祝宴」の顔合わせだったし、ちょいと体調を崩されて病院暮らしだった主宰の先生も無事退院され て、いい日だった。間に合った。って、何が?ってことだろうけれど、あたしにとっては最後の佳き日となったわけだ。あたしを支えてくれる友人たち、芝居仲 間に感謝した。
顔合わせは、先生不在だったので、恒例ダブルビル公演の1作品「部屋」のみの顔合わせだったが、皆の自己紹介を聞いていて、もう1本の「祝宴」の役者さん たちの顔を思い浮かべたら、今回はあたしの親友もキャスティングされたり、それこそ30年弱ぶりに某養成所の同期だった女優との再会があったり、座組に芝 居友達がわんさかいて、あら、出たかったわと想ったりもした。
あたしは縁の下の制作さんでがんばろうと想う。
月曜日はまた開かれた稽古場で作品創りをした。参加のM本とMケルが毎週よくもまあ、と想っているかもしれない。あたしもよくもまあ、連続して作品を考えていくにはエネルギー全開なのだ。このままのペースでしばらく走るのだ。

不愉快という闘い

これは観客を極めて不愉快にする試み。
静かな闘い。声にならない声、煽り合う。
音最高潮に達すると
身体表現となっている。
ストップモーションから硬直。
やにわに
激しい闘争となる。
感情だけが残り、うずまき。
声にならない声。
ストップモーションからの静止。
やにわに
腹ばいとなり、地底に挑みかかる。
立ち上がり、規則的な歩行。
背中を向け、静止。
振り返り、観客を煽り始める。
ストップモーションから静止。
規則的な歩行。静止。
抉り合う。
やにわに
自己闘争。葛藤。困惑。敗北。
やにわに
開き直り。俺様。
音に合わせて動き出し、やがて身体表現となる。
背中を向け、静止。
振り返る。
観客席を見下す。
笑い。
いきなり、
暗転。
以上。

あたしの書いた台本はこのようになっている。稽古では、これを分割して、創っていく。細かいダメだしと動きの整理をして、休憩を入れて、仕上げる。
出演 松本渉・マイケル・リュー
素晴らしい仕上がりだった。

さらに懇願のシーン作り。これも作品を意識して、流れを創る。
最後は相関図。反応と感情の蠢きが見事だった。
おそらくハードルを上げているので、役者たちが集中し、必死になっている。うちの稽古場、最高。

慢心せずにさらに高く高く舞い上がっていきたい。

節電とか?
寝静まった我が家でクーラーガンガンで過ごす夜。格別。
これからも精進、精進。