2011/11/21
感情をひたすらぶつけ合う。

先週の日曜日、大好きな光ちゃんママが入院して始まった。月曜日、稽古の前に光ちゃんとメール。そして、開かれた稽古場。
参加者5名。見学1名。作品「鎖想」チェーンソーと読む。感情をひたすらぶつけあい、切り裂き合う作品。40分の作品を途中止め止めで1時間半かけて。
作・演出・振付 森島朋美 即興音 DubMasterX
出演 松本渉・マイケルリュー Y子・H子・I子
スタイリッシュな登場人物たち。呻き声。脱力した妖怪の態。感情のぶつけあい。
身体表現の伝達から。ここには感情はまだない。
たとえば、笑いを伝達していく。煽り、恨み、殺意を伝達していく。
しかし、それらの感情は渡された時点ではじき飛ばされるものである。
俳優のそれぞれの感情は空中分解し、彷徨う。感情の伝達は次第にフルスピードとなること。
はっきりした感情と強い感情と激しい拒絶。
追い詰められた人間の感情は小さな箱に閉じこめられていく。
そこは阿鼻叫喚の地獄絵図となっていたい。
身体表現。感情が途切れた者どもは金縛り状態となり、静止してしまう。
感情が連鎖する者どもは踊り狂う態。真空状態でありたい。
やがてそれぞれは彷徨い歩きをやめ、脱力した妖怪に戻る。心はないのではなく、心が空洞になっていたい。
構成台本のみ公開。
とにかく、感情にウソが多くて、仕上がりが悪い。音はよかった。松本、マイケルは感情が動いていた。Y子もまあまあ、だが途中から失速、最後の身体表現で 本領発揮できた。前に動いた感情を役者が引き継ぎ続けることが、あたしの作品には必須である。感情が途切れたり、それ風のことではとてもじゃないが成り立 つものではない。表現として見せる部分には動きの確実さがほしいし、整合性がほしいわけだ。それ以外は感情表現。これは表現することではない、感情を動か すことだけだ。ここが課題。
観客席を激震させる作品を創りたい。できる。信じて続ける。
だから、ウソはやめてほしいのだ。
後半はベットルーム、奇妙な部屋。恒例相関図。
ベットルームの5秒のY子の反応はよかった。Mケルの熱さがオリジナリティのあるもので大好き。
I子さんに芝居みたいなことを排するダメを出す。少し、よくなった。
H子、心が動き出すまで、あと少しかな。心を溶かしたいね。踏ん張り所。
相関図、まあ、そんなところ、までしかいかないので、指示をすると動き出す心。
自発的に心が動くといいね。とりあえず、今は観せる、ことを考えて、進行している。マイケルの気絶、最高。
さらに稽古、稽古、稽古だね。
この日、稽古から帰ったら、光ちゃんママの逝去の報せ。ママ、今日も稽古だったよ。光ちゃんもまた来てくれるかな。