2008/03/31
密度をあげろ

開かれた稽古場。今回から稽古の密度をあげたいと想って、稽古場へ。参加者も少ないので、稽古場の温度も上げるにはいい環境だった。参加者6名。
それぞれにダメだしもできたので、今日の稽古日記は簡単に。
本公演のシーンづくりも少しずつしている。
歩く。イメージを持って、歩く。イメージの持ち方、それが身体を通してどう見えてくるかということ。とにかく、技巧に走ってほしくないのだが。心をもつこと、想像力で風景を見ること。空間使いについてもアドバイスする。
感情を指定する。怒り。怒ったり、泣いたり、熱くなったり。日常にそれらが足りないのではないか、と想った。
感情の無駄使いも時に俳優には必要だと想う。事なかれ主義の近年だからこそ、
もっと熱く生きてみてはどうだろうか?
稽古後もY談になりつつも、Sちゃんに言いたかったのはそこだ。
感情を今日は表に出してみる。それぞれが迷いながらの1回目、2回目。
稽古場で裸になれる俳優たちであってほしい。
だんだんほどけていった。全員身体がまだまだ動いていかない。これも気持ちが動けば、かならず身体が動く。繰り返すことだ。
Sちゃんはつまらなくなった。何とか気づいて、1からやり直してほしい。余計なごまかしばかりが身に付いている。
繰り返すうちにシーンがふたつできたので、早速切り取る。新しいシーン作りのエチュード。
Eなの怒りの表現、今日は険しい表情がとてもよかった。一言、一言が納得出来た。
歓びの表現。それぞれから優しい表情がこぼれてくる。今日、いない俳優たちのダメが見えた。
Tえ、とてもよかった。柔らかい表情がコマ送りのように変化した。はじめての成果だ。みんなに見て貰う。わかっただろうか。
発声。腹筋強化による声の受け渡し。うん、オッケー。H野さん、弱い。日々の訓練をすれば、いいよ。今日は立って、発声。声の受け渡しも。外郎売り。
Eな、よく努力した。よし。しかし、みなさん、とっとと覚えて下さい。
Sちゃん、H野さんはせっかくおぼえつつあるのに、うろおぼえで終わっているのがダメだね。やっていないからだよね?
Tえ、本来の目的である滑舌に戻ること。声も前に出すことだ。
形にしていくのは、それができてからね。
ウォキーング、身体に音を取り組む訓練。とてもよかった。リズムに乗って、スタイリッシュに。みんなかっこよくなってきたので、すこしアドバイスで、さらにかっこよくする。もっとかっこよくしていきたい。Sちゃん、リズム感悪すぎ。鍛えなさい!!
Mちゃんはダンサーなのだから、もっと躍動感がほしい。心を開こうね。優等生はいらない。
Eな、リズム感がいいのだけれど、体に基本がないんだな。教えようと想う。
Tえ、経歴で培ったショーアップ精神が歩きでやっと見える。今日はかっこよかった。
N山さん、もっと柔軟になれれば、スタイリッシュな身体が活きるよ。
H野さん、小さい体とやる気。見せ方を等身大で考えるといい。
嫉妬、怒り、愛情のエチュード。ベッドシーン。無対象で。
ひとりずつ、滞ったところで止めて、修正してみる。まずは、そこから。それぞれに反芻すること。
ドアの開け方もちょっと要求に加えてみる。目をつぶってきたこともこれからは獲得できるようアドバイスをしていこうと想う。
感情がぬるい。エチュードで、いいひとを演じているうちはだめだ。H野さんだけが人間らしい反応だった。
爆笑エリア、2発。号泣エリア。
爆笑エリアはいい。楽しくなる。お客さんも釣られて笑うような、そんな温かいシーンを作ってみたい。号泣エリア、今日は全員ドライブできず。あ〜あ。
感情を育てたい。熱い俳優が集まった、熱い芝居が創りたい。
帰るとさらに最終募集の応募がたくさん。素敵なメッセージ。世の中には熱い想いを抱えた表現者がまだたくさんいるのだろうな。
出逢いたい。
開かれた稽古場、4月いっぱいは続けます。
出演者もできれば、この2時間、空けて参加してほしい。