2012/02/27
心を揺さぶってみたら。予想のつかない化学反応が起こる。

まるで母親の心境で見守ってきた見た目が邦彦ちゃんとさよが結婚すると言う。見た目がちゃんらしく、昨日の西プロリングでプロポーズ、共通の友人からそれ を知らせるメールが届いて知る。泣いたなあ、嬉しかった。今年は親戚の老齢化で久しぶりに親戚回りのお正月だったので、毎年お正月に顔を見て安心する二人 にも逢えていなかったので、来年のお正月あたりは(まだムリか?)三人の来訪になったらいいなと夢が膨らんでいる。鬼が笑うか。兎にも角にもおめでたい。
こんな時、思いもしなかった感情が動く。その心から自分のありかを知ったりする。

月曜日の開かれた稽古場。今回はあたしがいう心を動かす、観客席を揺さぶるという原点に戻り、作品を書いた。そう、日常ではない非日常で蠢く感情、それをのせたい。そんな芝居が創っていたい。ぐわんぐわんと動く心で観客席を揺さぶりたいと。
「どんでんぐるぐるひっくり返し、心の闇はいきどまり、千々に乱れる心は堕ちて。」作・演出 森島 音 今回はDub仕事のため、音を創ってもらい音だしあたし。出演 松本渉・玉井英棋・Mケル・Y子
幸せに充ちた人々が・・・老いて惚けるまでのその一生。そこには衝撃的な出来事との対面が連綿と続く。打ちのめされて壊れていく心と人々の態。ドラムソロの中で物語は激しく進む。
台本割愛。
動きも修正しながら、もちろん、ダメも厳しくいれながら完成を目指す。毎回の作品は即興ではなく、繰り返して仕上げていきたいので。Mケルは後半上がって きたが、途中までは迷い過ぎて集中できなかった。Y子はアドバイスして、アドバイスして何カ所かにぐわんと心が動いては止まる。繰り返していけば、きっと Y子の心がぐわんとぐわんと動き始めるような気がする。本人にもっと執着がでれば嬉しい。松本も玉井も実に丁寧に仕上げていき、よかった。
全体的に瞬発力に欠けるシーンがあったが、繰り返していくことで、かなり修正された。瞬時に想像力によって、そこに身を置けるようになりたいね。日常では起こらないかもしれないシーンの連続にうかがいしれない心が蠢いていった。
観客席に観客を呼んで、公演していかなければね。みんな、さらに精進して、全体の完成度を上げたいね。
さらに今回はリアリズムの様式の実験。こういうリアリズム、ありだよね、の提案。成立をみて、あたしも掴むものがあった。舞台の上には舞台の上で信じられるリアリズムが確かにある。あたしが追っているのはこういうことだという確信を掴む。
続いて「奇妙な部屋」これは不条理を追いかけた課題であるが、根底はリアリズム。作品立てをさらに不条理にしてみた。Y子の反応に秀逸な一カ所あり。休憩 中に少し話すと「自覚がないんです」と言っていたので、そっかと思い、この課題で良い箇所を「いい出し」して、繰り返してみた。と、全然反応できなくな る。で、ダメ出し。3回目、さらに良くなる。
小さな小さな「いい」だけど、こういう瞬間をたくさん産んでいこう。よかった。
M本、T井、Mケルはなぜそこに侵入したのかの実感が足りていなかった。
最後は恒例相関図。心を動かすことはあくまでも軸におきながら、さまざまな課題を入れ込んでいる最近。今回もひとり二役。M本の小道具使いがなかなか。 キャラクターにもっと深みができるといいのかもしれない。T井くんはキャラクターがイマイチはっきり見えなかった。Mケル、わからないと言いながらのク リーンヒット。面白いな。Y子、今回は6人に反応していけたじゃないか!いいね。
最後の場面の瞬発力が弱かった。
複雑怪奇にしているようだが、次第にできることが増えていけばいいと想っている。
この稽古日記はあたし自身も稽古を反芻し、また次に繋げるために、出席者も反芻して次に繋げるために欠かさず書き続けてきているもの。疑問や質問や意見も遠慮なくコメントしてくださいね。参加者からじゃなくてもオッケーです。
ただし、盗用は勘弁だよ。(苦笑
以上。さらに精進しよう。芝居は深い。切り込んで切り込んで確かなものを掴んでいきたい。表面的な「演劇」なんてしたくない。してほしくない。