2012/07/09
やっつけではなく、魂込めて書いていく。役者さんたちには意地でも創り上げてほしいってわけで。

開かれた稽古場より帰宅。参加者4名。音 Dub 作、演出森島。今日は「まとうキラキラのその衣裳を」と言う解体と再生の台本に取り組んだ。が、その解体していくことによる自己確認ができていかず、ザラリとした手応えしかなかった。
いつもしつこく言うのだけれど、とことん本気でやらないと「〜風」でしかなく、そのシーンが成立していかない。
7つの解体のあとの脱力による無力、あるいは虚無の表現へと繋がる術がないのだ。実は今日の本の種明かしをすれば、キリスト教の「七つの大罪」を根源に置いて書いたのだ。
「暴食」、「色欲」、「強欲」、「憂鬱あるいは怠惰」、「憤怒」、「虚飾あるいは傲慢」、そして「嫉妬」
これが七つの大罪であるが、人間はそれらを持ちやすく、それらを解体してしまえば、そこには人間はいなくなるのではないか?
それが、今回のモチーフである。
そして、違う衣裳をまとい、キラキラとした別の人物を演じてみる。しかし、それらの人間たちも人と関わる中で、やはり、解体せねばならなくなる。
そして、衣裳を脱ぎ捨てて、また違う人物に輝きを求める。
しかし、人々は衣裳を脱ぎ捨て、心に向き合い、そしてまたそこに佇む。
己の再生劇である。最終章は解体を身体に強いる。身体を八つ裂きにして舞うことで、心は解体されて、解放されて、
そして、つぶやく。「これでいいのだ」と心がつぶやく。
名乗る。暗転。
役者はとことん追い込み、そこに立てなくてはだめなのだと思う。芯を通して、己と向き合い、そして、ぶれていかなければ、
いびつな登場人物にしかなれないのだ。
以上。