2012/07/16
稽古の記録 解体し、再生する。

開かれた稽古場、今回は「眺めてクルンバ!」という新作。辿ってきた人生を俯瞰して眺めてみる。そして、ひっくり返す。しかし、遮られ、振り出しに戻って しまう、解体と再生の物語だ。様式による心地よいリズム感のある作品の中に小気味良く、創ることができた。役者格差があり、残念。中盤から死と向き合い、 自省するシーンとなる。最後は惨めな己の死。やがて、甦り、それぞれが激しく、強く自己を語り、自己を主張する中、突然の闇。客電。他に何度か繰り返して きた被災の実感を時間軸を30年経過まで。さらに、ラブホテル。以上。解体しても、己は失われはしない。だから、思い切り解体せよ。と話す。
この何作かは解体することを課題に作品とそれによる訓練をしている。解体するということは、バラバラに壊すことではない。開いて開いていく快感、それが解 体の快感である。それがわかる心身になれば、まずます自由になれるし、愉しくそこに存在できるということになる。解体しても再生する。蘇る肉体と発想を鍛 えたい。
それとともに、無限にある「感情」を繊細かつ大胆に動かせるようにしたいと想う。
被災し、見失ってしまった愛する人を捜すという行為、それにともない流れる感情。愛情の意味。絶望の意味。流れる涙の理由(わけ)。今回も時間軸を3日 後、1ヶ月後、6ヶ月後、1年2ヶ月後、5年後、10年後、30年後と連続してみた。暗転により進む時間軸。そこを埋めていくものは想像力の瞬発力と想像 力による実感しかない。
暑い稽古場に女友達がハーゲンダッツを持参できてくれた。帰りを急いだので、あまりゆっくり感想が訊けず。ある風景の話をしてくれて、背中を押してくれた。ありがとう!