2008/04/28
表現としての自由

開かれた稽古場だった。参加者6名、見学1名。こじんまりとした人数で、濃い稽古だった。ひとつずつシーンを創り上げて、公開稽古という形を考えている。
まだまだ未完成なものばかりなので、機が熟したらだ。いかんせん、2時間の中で決めたメニューをどうやって組み立てていくか、があたしの毎回の課題でもある。そして、感情をドライブするための増幅作用を今日は基準にプログラムしてみた。まず、発声から。ブリッジによる声の受け渡し。声を使った共同作業と声の鍛錬だ。N山さん、声は強くなってきたが、かなり喉を使った強い声だ。基本的な腹式呼吸を鍛えてほしい。Kさわくん、ついこの前はじめた彼だが、身体能力が高いし、非常に素直で浸透する速さがいい。声もみるみる強いいい声になりつつある。鍛えがいがある。Mちゃん、非常に柔軟性のある身体、活かして欲しい。発声は一進一退。習慣的に声を出さないとすぐに落ちるよ。今日はまあまあ。Eな、ゆらゆら揺れながらも非常に真摯でまじめ。声も確実に伸びてきている。柔軟性もあり、ブリッジもきれいだし、腹筋も強い。Yき、防音のための作業で稽古直前までこきつかっておいて、発声も酷だった。しかし、そんな中でも安定した声は作ってほしいと望むのだな。久しぶりの参加のMこちゃん、舞台も終えての参加なのに、声が弱すぎる。皆の声が伸びてきたので、ますますの努力が必要だね。
全身脱力からの発声。この発声は、息の流れ、声の流れを体感しやすいはず。
腹筋による声のブレス。受け渡し。全員、切れが悪い。空間へイメージを持って動き出す。声の増幅。身体も使って。物足りなかった。迷わず、探らず、もっと極みまで、ね。
強いイメージを持つこと。何でもいい。こちらに届けてくれ。Yき、イメージを頭で追っている。想像力を広げること。お願い。頭で文章を書いてもだめよ、そんな印象。Eな、身体に緊張が見える。もっともっと想像力の海で溺れてほしい。こわくはない、楽しいんだから。Kさわくん、出だし不調、繰り返すうちにアクセルを踏んだように加算していく。好感。M子、あの堅さはなんだろう。開放してほしい。Mこちゃん、この彼女はイメージの持ち方が独特でその空気は面白い。繰り返すうちにだんだん形骸化をはじめる。もったいない。向かう方向が違う。必要なのは、想像力のみ。N山さん、余計なものはとれそうになり、また余計なものが出てくる。取ってほしいの。脱いで、脱いで。
イメージを表現する。あまり変化なし。表現ということをもっと追求すべし。
言葉、息、みんな忘れてしまう。
感情表現。今日は「激怒」「憤怒」に焦点を絞る。まず、感情を持って歩く。
続いて、エチュード。ひとつのアクションを指示、そのアクションが怒りのスイッチを入れる。Eな。1回目、先読み。ダメを出し、再度。非常によかった。覚えておくために3回目。なぞる。まあまあ。常に新しい感情を生み続けること。Mこちゃん、やろうとする意欲が空回りする。型にはまりつつあるね。出来ない人ではない俳優の落とし穴。つねに新鮮に、相手役に反応していこう。
Kさわくん、瞬発力がいい。気持ちが素直に流れる。次は身体が連動することを指示してみる。わかっているけど、できない状態。怒りの緊張と俳優としての緊張を区別したい。M子、とにかく堅い。相手に委ねてみること。気持ちを動かすこと。できないけれど、繰り返せば、かならずできる。やろうね。
Yき、1回目あまりに相手を無視、自分勝手。それでは一巻のおわりだ。2回目、反応ができた。とてもいい。このちぐはぐ。安定させてほしい。一に反応、二に反応だってば。
怒りの感情の連鎖反応。3連発。Yきのきっかけがぬるい。伝えることから、ね。3回目、やっと出る。回りの怒りが非常に際だつ。絡む、絡む、絡む。
どんどん上昇した。これはいけた。M子、熱く!
宿題、ケツメイシ サクラ。全員で。唄を唄い、表現をし、リズムを掴み、身体を動かす。目標は遙か彼方。実験的ラップ。仕上げようぜ。
Kさわくんよくなった。さらに大胆に堂々と。Eな、唄えているのに届いてこない。何かが出てきてもいいじゃない。魅せて。魅力的に舞ってごらん。
Yき、てんでだめよ。歌えるのに、稽古不足だね。M子、苦手意識強すぎる。何にもきこえない。N山さん、ムラがありすぎ。無くしてきてね。
今日は少人数だが、結果的には10人ラップにしたいね。
久々の相関図。人数が少なかったので、それぞれの愛情表現を全員。各自が何を受け取り、何を発信できたか?もっとこちらが赤面するような愛がみたい。
解体し、相関図エチュード。Yき、M子から。そこに相関する。クールなんだよね。止める。2回目、すぐに優先順位をつけてしまう。つまらない。止める。強い愛情のぶつかりあい。3回目、まあまあよかった。Yき、誰をあいしているの?わからない。愛がみたい。
Kさわくん、とても強い愛情、秀逸。Eな、よかった。
身体に音を取り込む訓練。身体を楽器にしたい。共鳴。どうしてもおとに合わせた動きになっていく。違う。違う。それぞれの世界を持つこと。Eなが、不思議の国の人形のようだった。いつもこうありたい。Kさわくん、いいのよね〜。さっさといろいろ身につけてしまうべし。
Yき、わかっているらしい。しかし、表現として見えてこない。柔軟に。
M子、いろんな知識を取り除いて。あなたはダンサーよね?もっと楽しめなくちゃ。Mこちゃん、N山さん、音に合わせてもだめなのね。わかるかな?
最後は号泣。3分。それぞれにどこまで泣けたかな?手を叩いたら、滂沱の涙を目指すよ。
いい稽古だった。みなさんもどうぞ参加してね。
次回5月5日月曜日は稽古場の防音作業をします。
声のレベルがあがってきたので。(笑)さらに精進できる環境を作ります。
手伝ってくださる殊勝な方はきてね。
稽古はできないな、ごめんね。
5月4日 テラヤマシュウジ命日です。
墓参します。同行希望者はコメントまたはメール下さい。