2013/11/18

今朝から鬼の撹乱で体調が優れず。稽古日なので、何とか気合を入れて、開かれた稽古場へ向かう。稽古場の友達ちび犬ちゃんの頭をなでで、稽古場に向かって歩いていたら、遠くに役者仲間の姿が陽炎のようにみえた。手を振るが、手を振りかえしてくれないので、ああ、幻かと思い、本調子じゃないんだわ。と想った。近づいた姿はやっぱり、彼だった。モチベーションの高い役者の参加は、俄然こちらのモチベーションも上がるわね。と稽古場にいく。事務的なお願い毎をして、頭が混線する。稽古脳の時は金銭の話の脳みそがうまく回らない。細かい話しは、また改めることにした。稽古は今回は舞台空間の共有を課題に人間の求め合いを書いた。今作は言葉を削って、心身の連動で見せる作品としてみた。参加は4名。初参加のNくん、浅草橋以来の彼、ことNちゃんの参加。最近どうした?と想っていたオキヌも現れてほっとする。劇団の稽古と日常訓練が連動していけるといいと想っている。Nくんはいいものがたくさんあって、何より愉しそうで、表情が活きていた。Nちゃんは思い切りのよい走りをみせてくれて、かなり完成度高かった。オキヌはもっともっと自由でいればいいと背中を押した。桶は毎回積み重ねていてよいが、前回のワンマン稽古でアドバイスしたことが身体表現に活かせず。いつか活かせる日がくるかな。早くね。作品創りの後に各自にアドバイスをして、ラストの身体表現、サロメの台詞の三位一体を抜いてさらに創る。サロメの情動がもっとはっきり見えた幕切れにしたい欲は残ったが、身体表現はよいものに変化した。
後半は、「修羅になる」Dub音とのセッション。感情表現を身体表現に変える課題。Nちゃんと桶の仕上がりよし。オキヌとNくんはもっとぶつかり合えて、身体表現になれればいいね。3人から4人への「修羅になる」身体表現が距離を広げてくれたので、俄然大きくなった。
さらにシーン創り、「ある日」日常シーン。ある大きな秘密を抱えた4人の会話。やはり、いつでも「その事実」を持ち続けていたのは、Nちゃんだけ。逃げては掴みにいくのではなく、持ち続けることでアンカーがはっきりしたシーンになる。
最後は相関図。どうしても、愛のシーンにならない。もっともっと誰かを愛して、日々を過ごしてみようではないかい?

作品、使用曲公開する。
動画は、身体表現。「僕の心が泣きじゃくる」〜身体表現「孤独の奥底」まで
『バサバサの塊、ズルズルズルズル連なる鎖、ねじれて切れて、引き寄せララララ。』
作・演出・選曲 森島、音 DubMasterX 出演 倫、オキヌ、桶谷健司、中澤健太郎
客電消える。
俳優達、暗闇の中、泣き始めてほしい。
じわじわと明かりが入る。
明かりが決まると、唐突に 「お疲れさま」三々五々に出て行く。
静寂の空間。
暗転。
明かり入る。俳優達、三々五々に登場する。ただし、入っていった方向とは違う 方向からであってほしい。
お互いに目を交わし、「おはようございます」
直立する。
いきなり、泣き始めて天に手を伸ばして、泣きじゃくる。次第に声の ない号泣に変わっていく。 「親友が命を断った。ゆうべ、そんな報せがきて、オレは(あたしは)具合が悪 い。2ヶ月前にバッタリ逢った。オレは(あたしは)相変わらず、毎日 に追わ れて、毎日がつまらなくて、瞬間オレの表情が緩んで笑ったことが気持ち悪かっ た。親友も笑って、何かを話した。立ち話。何の話だったのか、 まったく想い 出せない。想い出そうとするのだけれど、想い出せない。それでも、オレは(あ たしは)親友の死がとてつもなくショックでとてつもなく 哀しくて、とてつも なく悔やまれる。死んでしまったら、何も訊けない。この前、何を話したっけ? オレは(あたしは)それを想い出そうとして、もが くのか!」
身体表現。「僕の心が泣きじゃくる」 使用曲 LouReed Perfectdayhttp://www.youtube.com/watch?v=QYEC4TZsy-Y
言葉、「何の話」「君と僕」「何の話」「どんな話」「僕と君」「言葉」「言葉」「欠 ける月」「夕焼け」「何が言いたかったのだろう」 「僕と君」「応えのないこだま」「言葉」
それらの言葉と身体による表現は次第に絡まり始める。からまっては、振りほど こうとしてあがくので、 お互いの感情が連鎖し、拒絶し合う様となる。
身体表現。「孤独の奥底」使用曲森田童子「みんな夢でありました」三島由紀夫演説。  http://www.youtube.com/watch?v=N4RaoKh7K2whttp://www.youtube.com/watch?v=tzz1-ppIjOg
言葉、「心の奥底に棲む、得体の知れない自分自身、心を覗き観ようとする得体の知れ ない過干渉。」
「心を伝言する我の、心の言葉は空に散る」 「触れない自分自身の奥の奥」
激しい嫌悪をぶつけ合ううちに、泣いている。
直立する。肩を寄せ合って、直立する人々。 無言で誰からともなく見つめ合う。 跪き、哀願する如く。
唐突に「お疲れさまでした」 三々五々に退場する。
暗転。
明かりが入る。
静寂の空間。
ひとりずつ、まっすぐに前をみて、入ってくる。居 場所を決めて、佇む。
唱和。「おはようございます。」 直立する。
身体に心が流れていく。身体中が温かくなる。
「そこにいてください。」
「はい」
繰り返す。激しい情動が起こる。抱きしめるように抑える。
「ラララララララ」
「ラララララララ」
「ラララララララ」
優しい感情が舞い上がる。 見つめ合う。
引き寄せられるように、近づく。とてもとても近づく。
人間の塊となる。 満面の笑み。 随喜の涙。
明かりが明るくなる。 人々を照らす。
唱和。「親友が命を断った。」
唱和。「おはようございます」
暗転。
明かり入る。
身体表現「情動の蠢き、心のままにそのままに」 使用曲 長山洋子「じょんから女節」http://www.youtube.com/watch?v=OcQYyQGPJzA
言葉、「あ あ、お前はその口に口づけさせてくれなかったね、さあ、今こそ、その口づけを。この歯で噛んでやる。熟れた木の実を噛むように。そうする とも、あたしはおまえの口に口づけするよ、ヨカナーン・・」
暗転。
客電。

以上。