2015/01/26
継続は力なり。あたしの一番好きな格言が「ローマは一日にしてならず」だったりする。根は真面目なのだ。軽口はさておき、開かれた稽古場の日。実験公演後にめまぐるしく有事となった現実に閉口しながら、「平常心」を保つ。稽古の続きを夢に見て、戦争の夢を見て、仕組まれた芝居のような現実にクラクラしてしまう毎日。
こんなことではありませんように、という現実なのか、芝居の続きなのかの「想像」を相方に語る。
つかの間稽古場で演劇に思い巡らせようと稽古場へ。
参加メンバーたちは次々と舞台に立ったり、稽古に入ったりで参加は1名。見学1名。ところが!参加のダイキが特筆すべき進歩で、開かれた稽古場の存在理由をみる。何回か参加していたダイキにその都度アドバイスや修正を重ねてきた。「今回はマンツーマンだね」と稽古場で向き合った。「あれ?素直ないい表情してるね」で始まった稽古。
今回も心を動かすことと身体と心を繋げていくことを課題に進める。
まず、身体表現からのシーン創り。折角一人だったので、「やりたい感情」でとまず、身体表現。そこからシーンに広げる試み。今回は音のDubちゃんがリハーサルで欠席だったので、音もあたし。ところが、音響システムがいかれていてささやきのような音しかでない。限られた時間がもったいなくて、何とかやる。身体表現がとてもよくて、指示をしたわけではないのだが、これまで繰り返してきた「歩く」に連動していく。無駄な言葉がなくて、とても良かった。それなら、もっと実感させてあげたくなる。「劇的」なアクシデント5連発から、彼が最初に創ったシーンと身体表現を膨らませてみた。真綿のような素直さ。またまた良くなった。
続いて、極限状態を探る課題。ある状況の中での拘束、虐待。時間軸を動かし乍らの実感のための課題。今回はできるだけ細かく、当日、3日目、5日目、7日目、10日目、30日目、37日目、50日目という状況を感じて貰った。じっくりと実感することができたダイキからは思いがけない細かい反応を垣間みることができた。最後は幻を見せる。これはひとつ仕掛ける。両親のうちのどちらかがそこを訪れる。すがる。そして、それを消してみた。細やかな反応。今回素直に感じたこの物語はとても劇的な仕上がりとなった。そう、演じるのではない、感じればいいのだよね。良かった。
さらに先を目指したアドバイスは本人へ送り、ここでは割愛。
後半は作品に取り組む。夢と現を行き来するようなパフォーマンス台本に挑戦してもらった。説明をしてから作品にかかるのだが、これはシュールな作品、身体描写や表現の要素が多い作品なので、ま、やってみようよと挑む。細かい点はまだこうしてほしいとか、もっと突き詰めていこうね、とかあったけれど、ダイキに合った作品、また演ろう。
動画にはこの作品の中の「情欲」の身体表現の部分を。あたし、この身体表現とっても気に入った。いい役者になりそう。精進してね。それでは、また