2009/03/23
観客の心を動かすために、いい芝居を創るために、それがあたしの使命だ。から逃げるな


挫けてはいけない。踏ん張らなければいけない。書かなければ、だめだ!
開かれた稽古場。参加者8名。見学2名。感情を動かすこと、それを役者自身が自在にできるようになること。そのために訓練を繰り返す。役者としての魅力を磨く。役者としての経験をすべて、役者の魅力に繋げるために。
歩く。それぞれの想像の宇宙を抱えて歩くという課題。初参加のA子さん、魅せるということを知ってはいるが、表面的。あなたの中にある宇宙がみたい。舞台 の上に現れるだけで、それぞれの魅力が発露するような、そんな役者であってほしい。歩く、息をする。そこに存在する。全員苦しい。止める。再度、アドバイ スして、歩く、佇むまで。少しずつ想像力が動き始めたのは、Kさわ、Mもとのみ。想像力の海に溺れてほしいのだ。Hくん、いっぱいついたキョウザツ物を何 とかして取り除いていきたい。少しずつ出来るようになっているが、途切れる。途切れると焦る。たとえば、途切れた時にまた想像していけばいいのだ。Yき、 表面的。恵まれた体躯をさらに活かすために、それはあなたの宇宙をもっと強く抱えることなのだ。N山さん、心が動いていない。自然に歩くことはできるよう になったね、中身がほしい。佇みから、話す。それぞれの宇宙から発信する言葉、想い。同時多発。続いて、ひつりずつ、そこから、シーン創りまで。
Hくんの世界は面白いとは想うが、その奥に眠るところにさらなる想像力の宇宙があるのではないか?A子さん、開いていかない。Yえちゃん、もっと飛べ。N山さん、対象に語りかけるということではない。Mもと、その言葉を発する感覚を忘れずに、セリフになっても同じはず。
シーンはつまらなかった。宇宙が広がっていないので、シーンも広がらないということだ。
続いて、感情の訓練。強い怒り、深い哀しみ、歓喜、愛情、憎悪、煽り、殺意、達成感、後悔、発狂までの一連の課題。
連続して、感情を切り替えていくための課題でもある。
感情の切り替えを意識してほしい。そして、常にはっきりした対象やイメージを持つこと。のようなものはいらない。
怒り。対象がはっきりしない。芝居をやっていくためには、感度をあげていてほしい。怒りも喜びも、心の感度だ。
怒りがぶつかり合う空気が舞台空間に立ちのぼるまで。それぞれの役者が確実に。息づかい、声。もっと自由になりたい。
深い哀しみ。Aこさんは心が開かない。固まっている。が、そこから無理をしないので、まずはスタートとしては好感。Mくは、舞台に立ったら、向かっていか なければだめだ。恥をかくことを畏れないことね。Mもとは、感情の切り替わりがはっきり見えるところに早く辿り着け。甘い。Kさわは、随分自由になってき た、舞台の上で自由になっていくために拍車をかけろ。
Hくんは、集中力と掘り下げが足りない。持続すること。心の自由を掴みにいくこと。Mな、まだまだ心が動いていない。N山さん、心を埋めること。無駄な動きで補おうとしないこと。Yき、切り替えができない、時間がかかる。
Yえ、声をかけると溢れてくる。それを持続させることを鍛えたい。
深い哀しみ。かなしい、という感情。涙。号泣。声、身体。何かをしても成り立たない感情だと想う。Yえがよかった。Hくん、苦手と思わず、挑むこと。
とにかく、挑むこと、そこに正解が産まれる。それが訓練というものだ。
感情の渦を産む。それを舞台で爆発させたい。嘘はいらない。
役者とはなにか、劇的であるとはなにか。それがあたしの挑戦である。
芝居とは決まり事なんてなにもない。自由だ。
自由とはなんぞやだ。
シーンを創る。「打ち上げ」「泥酔者の吹きだまり」
どちらも嘘でしかなかったし、劇的なものは何もなかった。最低。
打ち上げの高揚感、それまでの稽古、舞台の時間軸への想像力、何もなければ口先だけのつまらないものにしかならない。時間経過をしてみた。時間が経過するときに疲労という感覚がつまらんね。エネルギーが足りない。
愛情、憎悪。まず、そこに強い愛情がみたい、強い憎悪がみたい。口先だけの言葉に頼りすぎ。
声。発声は日々の訓練を重ねるしかない。訓練がなければ、声は獲得できない。Kさわのみ、合格。さらに鍛えたいね。他の役者はさぼりすぎ。日々、発声は怠るな。すべてわかる。声のない役者はだめ。
声の増殖。なんじゃ、これ。情けない。
Yき、あまりに短い。腹式見直せ。長台詞なんて言えないよ。
殺意。こういう感情こそ、想像しなければできない。誰が何をしたら、あなたは殺してやりたいと想うのか?さぼらずに想像してほしいのだ。日常訓練でいくらでもできることだ。浅すぎる。
連動した感情、まず殺意がそれぞれの中で成立しなければその先が繋がっていかない。
身体表現。音と連動し、己の宇宙を共存させる課題。身体で表現すること。
今回の音もよかった。Dぶさんの創る音はいい。彼の想像力もかなり広がり初めているようだ。さて、表現者たち。音に呑まれている。Mもとはいい。Kさわもいいが、今後身体の表現については別に教えていきたい。
さて、表現として連動、他者との共存がまったく欠落してしまった。Mく、やらなくちゃだめだね。Aこさん、巧くやることではないよ。陶酔。高揚。
最後は恒例、相関図。2本。シーンとしては面白かったが、一番肝心の感情が浅く、表面的だった。Aこさん、Yえがよかった。
愛情がそこにある。だからこそ、嫉妬や嫌悪や哀しみが産まれる。感情を大事に動かしてほしい。まだまだシーンとして、浅い。Mもとの愛情が弱い。愛してみなさい。愛すれば、愛される。
あたし、夏公演に向かいます。出演者、拍車かけて。絶対に中途半端なものでは創れないものを目指しています。
自由に、自由に、さらに自由に。