2009/04/27
背筋が伸びた日


夏公演の上演台本、凡才のあたしは結局2年かけて仕上げたのか・・最後の10時間くらいのもの凄い追い込み馬だったのか、、あたしの中に は〆切があって、3月末にはもうカットのない状態にしようと予定した。去年の公演中止のとっくの3月の台本をはい、とプリントアウトして、上演に持ち込む ことも出来たけれど、あと一練りしたいと想ったから、あと一練りの時間を少しずつ少しずつ創り、完成した。装置が見え、明かりが見え、役者が動く。文字に 想像を載せていく仕事、好きだ。毎週続けた開かれた稽古場、旗揚げの上演時間が2時間15分、休憩なしからどうしても縮められなかった教訓から、あたしは 芝居の時間軸を鍛える訓練を続けた。稽古時間5分の休憩のみ1時間55分は、開場中の演技も含めて、役者の持続時間を鍛える必要も感じていた。上演時間1 時間45分。休憩なし。開場開演の芝居になるので、ちょうどこの稽古時間+αという時間になる。
だから、日常訓練のこの稽古場で、帰り道はクタクタになっている役者たちも大丈夫、安心して演技のできる底力はついている。
台本を作り、背筋を伸ばして稽古に向かった。さて、上演台本の頭とラストの一部はやってみることにして。参加者8名、見学(音響)1名。今日は音のDさんにも台本を渡したので、稽古前からすでに音チェック。今回あたりからは彼も参加者かもしれない。
基本的な感情の訓練。今夏、「感情が動く」ということをお見せできるだろう。台本のシーンになるので、それぞれにダメも出し、粗いミザンス、動き、音きっかけも止めながら、やってみた。
強い怒り、深い哀しみ。その表現について。今後の稽古でははっきりした要求を言葉にして伝えることにする。どのようにしたいのかを。
Kさわは、中身を表現にしていくことをこれからの稽古で重ねて仕上げたい。N山は、とにかく中身を濃いものにすること。Hろくんはいいものが湧き出ている ので、その泉をもっと湧き出し、公演へ。Hではまだ中身が薄い。身体能力が高いので、そのギャップを埋めるのは、やはり中身だ。Yき、自然に流れてくるも のを大事にしていきたい。U杉、まず心が動くよう、さらにそのための方法も指示していきたい。Kちゃんは軸になるマリー役の感情の下地作り。今回のマリー は大きく感情が動き、静まりとリアリズムと様式美と両方を求める。
まず、役者自身としての存在感。公演では皆が光り輝くようにしていく。勝った負けたではない、空気感を創る。
声、まだまだ弱い。もう待ったはきかない。かならず日々鍛錬してほしい。姿の美しさも求める。
歩くこと、観客席との共存、観客への意識。とにかく、観客席を、観客の心を揺さぶりたい。言葉も動きも感情も唄も声も姿もすべてを総動員して、それを求める。
続いて、エチュード。今回は大切な人が発狂するという課題。その発見、気づき、反応。皆、心がよく動くようになってきたし、イメージをはっきり見ることが できるようになり、非常に嬉しい結果だった。今回、思わず出る声、しぐさ、遜色なかった。ダメもだしたが、N山、U杉は気づき、発見ができないので、稽古 場、食事の席とアドバイスした。日常に訓練してほしい。数だ。繰り返せば、わかる。少々、コツも。しかし、ふたりも含め、反応はよかった。
エチュード。闘争。2連発し、3連発目の前にポイントを指示してみる。
エチュード。危機感。3連発。言葉を選び、言葉を声にしてみることを指示する。その場で動いた感情も覚えておく、気づいておくことだ。もう少し必死さが欲しかった。
エチュード。3種類の感情を連動させてみる課題。Hろのひとつの感情がとてもよかった。それなりのことをしてしまうより、このような追求の仕方はとてもいい。課題に対しての間尺について、少し話す。長さとリズムだと想う。
誘惑と煽り。もっともっとはっきりしたものが欲しい。全体的に。それからスピード。ただ、早いことだけではない。緩むスピードへの意識が欲しい。それと目。目は口ほどにものを言うと言うではありませんか?
殺意。長い時間、見せていかなくてもいい。まず、瞬発力がほしいと感じた。それができれば、持続し、さらに強くしていけるようになりたい。
身体表現。今回の音、気に入った。本番の音、ひとつ決まり。役者たちのノリもよかったし。Hろ、表現力をもっと楽しんだ、面白いものにしたい。Kさわ、面 白くなってきた。Kちゃんの目がいい。N山、楽しむのだ。それが結果として自由でかっこよくなるよ。U杉、もっと動きたいね。
愛情のエチュード。N山の反応が職業のように見えた。ありだけれど、愛情がみたい。
恒例相関図。今日は男優(Kちゃん女優)全員よかったね。N山もHろを選んだように見えたところまではよかったが、その後がこねすぎで惜しかった。Yきの不思議な愛情表現、悪くはないが、熱さがほしいとも想う。
Hでがよかった。Kちゃんのしつこさがよかった。

公演までのプロセスは書いていきたいと考えているが、開かれた稽古場もネタバレのない程度の書き方になってしまい、ごめんなさい。
都度、ダメだしを細かく、しつこく、くどく繰り返します。
さてさて、みな、台本読んだかな?どきどき。
でも、面白いよね。