2009/08/24
面白くなくちゃ。


開かれた稽古場。日中は「うちき」の稽古。プレス用の写真も早く見たかったので、お昼過ぎには稽古場近くでお茶を飲む。稽古から稽古の勢 いのある月曜日、たまたま日記に書いた中島みゆきの話題で熱くもなりながら、稽古場に向かう。が、着いた途端、お金のもめ事。相手は女性で、埒が明かな い。あたしも感情人間ではあるが、理論の通らない感情論で金銭の話ができるわけない。お勉強じゃなくて、こういう頭の悪い人はきらい。さっさとHさんを呼 び、ふたりで理論でやっつける、、、つもりが、この女性が新しい管理人という社会通念で折れる。あ〜あ、予算を無駄使い、申し訳ない限り。
開かれた稽古場に向かう途中で、大雨にあう。雨粒が直径5センチに見えた。
さて、今日の稽古場はこってり濃厚稽古だった。参加者4名だったので、何度も繰り返す。1000本ノックエチュード。実感と感情の動線と表現と。S田はい いものがなかなか出てこない。ねじり出す。やっと出る。あとは持続することと瞬発力がほしい。Mなは心が動きやしない。ダメを出して、出して修正する。Y なは、ストレートに向かってきて、元気な返事をして、挑戦する。まだ若いうちのこの素直さと勢いが表現に繋がってきた。しかし、誉めたら形にたちまち。た だ歩く、しかし、それは活き活きとしてほしいわけだし、開いた自由な表現に辿り着きたいわけだ。歩き、佇み、話す。探り合いをやめて、自身に素直に反応す ること、しぶとくダメをだして繰り返してみた。まず、自信、面白さ、柔軟さ。役者が楽しんでいるか?
リアリズムや実感だけでは、面白くない。面白い表現を追いかけていきたい。リアリズムの訓練のあとに、自由な表現の課題に変えてみる。S田は面白かったね。
途中からK室参加。これからまた本気で芝居と向き合いたいという。アクティングエリアに立った時のやる気には感心した。湯気が立ちそうだ。さて、それはそ れ。あとは、こつこつと繰り返し、身につけていく。情欲の表現にストッパーがかかる。くやしい。すべての魅力を全開にしてやりたい。声ひとつ、でそれは嘘 にも本当にもなる、芝居というものを繊細さ。K室は、細かく表現し、実感することを覚えたら強いだろう。今日の所感。
殺意の1000本ノック、死のエチュード。壮絶な想像、鬼気がまったく足りない。そんなものでは、観客には届かないし、役者も面白くないだろう?
すべての感情の興奮度が足りない。
繰り返していくうちにYなの息が変わってきた。やっとだ。結果として、息が変わった、ここがポイント。なぞらないように。
恋人の死、惨殺された死体。誰もが足りていない。叫び声も嗚咽も起こらない、そんなわけ、ないいだろ?
次に繋げたかった狂気には及ばず。稽古にくるまでに、イメージを創る習慣を作るべし。
煽りあい。女優同士、1対1の連発。Yな、K室がよかった。気っ風良く、下品にはならないように。S田、言葉をもっと飛ばす。Mな、眼力をつけていく。言 葉を飛ばしていく。姿は面白いのだから。今日は女優がみんな小さくて、面白かった。何でもいいのだ。面白い表現を探していきたいね。
細かくダメを出し、止め止めで稽古をすると丁寧な稽古はできるが、時間が足りない。ダメより注文が出していけて、さらに面白くしていけるようなそんな稽古が望みだな。
最後は恒例相関図。S田VS女優3人。男の部屋という言い訳のきかないシチュエーションの割につまらなかった。嫉妬の凄い奴、とか愛情の溢れるやつとか、そんなのが見たいね。
最近、相関図に毒が足りない。愛故の毒ね。
S田、結論を出せず、不発。稽古後のかたづけで、めずらしく、「結論決めたんですけど、言葉が」と言いにきた。これは、好感。
さらに稽古は繰り返す。是非、この人口密度ゆったりの時こそ、みっちり稽古ができるチャンスなのに。大勢の中のひとりじゃなく、目指すはなあに?
★強制はしません、ただ、1行でもいいから、稽古の感触を書く習慣もお奨めします。