2009/10/05
役者としての生き方

重いタイトルをつけてしまう。昨日は日中、待ちに待ったピンター作品、Y岩先生演出のキャスティングである役者さんに逢った。一年じゅうこれでもか と舞台に立ち続けている彼に、いつの間にか惹かれていた。今回のピンター作品「コレクション」を読んだ時に脳裏に彼がイメージされた。早速先生にプロ フィールを見て戴いた。逢ってみたいとおっしゃった。まずは安堵。そして、彼を見た時の、晴れやかな顔に、嬉しかった。早速台本を読んでもらう運びになっ た。決まってほしい。役者として珈琲をすすり、役者としてメモを取る彼を、あたしは素敵だと感じた。そのあと、一路開かれた稽古場。参加者は相変わらず少 ない。2名。見学2名。参加者がいなくてもあたしはこの日常訓練を続けようとはじめたので、参加者が少なくともかまわない。ただ、ここは芝居の稽古場であ り。自身でモチベーションを上げて、課題をこなしていく。あたしの熱が少しでも伝わってくれればよいと。みっちり稽古はした。Mケルのよいところや面白い ところにも興味はある。ただ、あなたたちはここに何を求めてきているのか、と終始思った二時間だった。あたしは役者としての役者と稽古がしたい。へたでも 不器用でも、そんなものはどうでもいい。あたしは先生ではない。受け身で待たれても、あたしは困る。何度も言う、何度もきく。芝居が好きか?芝居しかない のか?役者になりたいのか?あなたは役者か?開かれた稽古場は役者のための稽古場であり、自己啓発セミナーでも、カルチャーセンターでもない。心して参加 してほしい。

稽古の流れを記す。
☆歩く、佇む、さらに歩く、暗闇を歩く、暗闇から抜ける、佇む、語るまで。
役者としての歩き、暗闇の実感、観客への意識、伝えるための言葉、発声、滑舌。
☆役者ふたりによるシーン作り。
会話、発想、実感、伝えるための動線の作り方。
☆奇妙な部屋。
日常、表現としての日常。発見、反応。
☆火事、奇妙な部屋。
実感、火事への反応、侵入者への反応。
☆愛情表現としての相関図。
連発。
愛情、猜疑、嫉妬、問い質し等。

以上を細かく稽古した。
☆声は日々の鍛練あるのみ。腹式呼吸のできない役者なんて、あり得ない!やらなければ、誰もできるようにはならない。
声は役者の財産である。